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就労定着支援とはどんなもの?新たなサービスについて徹底解説
コラム

ディンクル就職支援センターでは、新たなサービスである就労定着支援も行っています。

障がいを持つ方、難病を持つ方にとって、就労に関する問題は決して簡単なものではありません。

しかし、国際レベルで障がい者の権利が守られるようになり、日本でも2014年以降「障害者権利条約」に批准、障がい者福祉や労働環境の整備などがぐんと進められました。

就労移行支援と特定相談支援は「障がいや難病を持っていても一般企業で働きたい」という方にとって、窓口となり、道筋を作るための大きな役割を果たしています。

そのかいあって、障がい者雇用率は年々増加していきましたが、同時に問題視されるようになったのが離職率です。

そこで障がい者の離職率上昇に歯止めをかけ、働く人、雇う企業それぞれが気持ちよく長いお付き合いができるよう平成30年度に創設されたのが「就労定着支援」なのです。

就労定着支援とは障がいや難病のある方のための就労支援

就労定着支援とは、就労移行支援や特定相談支援同様、障害者総合支援法に基づいて提供される障害福祉サービスの一環です。

就労定着支援はいつ受ければいいの?

就労定着支援は、就労移行支援が終了した後になります。

就労移行支援が就労から6ヶ月間は、就職した方々を継続的に見守る制度になっているため、実際は就職後7ヶ月目からスタートします。

1年ごとに更新があり、上限3年間は利用可能です。

つまり、就職から7ヶ月目~3年6ヶ月目までが、利用の目安です。

就労定着支援とはどんな人が受けられるサービスなの?

就労定着支援を利用できるのは、就労移行支援をはじめ、就労継続支援(就労継続支援A型・B型)や自立訓練、生活介護などを利用して、一般就労した障がいのある方、難病のある方などです。

これまでに福祉サービスの受給者証を受けたことがある方にはお馴染みですが、同じように福祉サービスの受給者証申請が必要になります。

福祉サービスの受給者証は、自治体で発行している福祉サービスを受けるための補助金を受給できるという証明書で、小冊子になっています。

発行の申請がよく判らないという場合は、就労移行支援同様、ディンクル就職支援センターにご相談ください。

またディンクル就職支援センターで就労移行支援を受けていないという新規の方でも、就労定着支援を受けることは可能です。

就職後に困りごとが起きたという方、悩みを抱えている方は我慢せず、まずはディンクルにご連絡くださいね。

就労定着支援を受けるためにはお金がかかるの?

就労定着支援は、サービスを受けるご本人と配偶者の世帯所得によって金額が異なります。

前年度の所得を参考に定められ、自己負担が発生する場合は1割となります。

しかし多くの場合は自己負担なし、無料でサポートを受けることができます。

就労移行支援だけでは足りないの?

就労移行支援は、就職してから半年の間、利用者様の様子を就労先企業に見に行ったり、利用者様・企業双方からの悩みを受けてサポートの方法を模索したりします。

そのため、障がいや難病をお持ちの方の、就労してから半年の間の定着率は上がっていますが、利用者様も雇用主も、目指すのはもっと息の長い就労です。

そのため、仕事に慣れて人間関係も構築されてくる3年半をめどに、就労定着支援が行われるようになったのです。

就労移行支援はどんな人が受けるものなの?

就労移行支援は、さまざまな障がい・難病をもつ方のうち、一般就労を目指す方が受ける福祉サービスです。

自分の障がいや難病、できること・できないことに向き合い、適性を見つめなおし、新たな就職先を模索するために、スタッフがサポートを行います。

生活リズムを整えたり、体力をつけたり、仕事の訓練や練習、実地での実習などを行うプログラムも多彩に用意されています。

就労定着支援は、就労移行支援などのサポートを受けて就職した方が、その後のより長い定着のために利用するためのサービスなのです。

そのお悩み、就労定着支援がサポートします!

障がいや難病をお持ちの方といっても、その特性は多岐にわたります。

就労支援等の対象になる障がい

精神障がい…統合失調症、うつ・双極性障害(躁うつ)、適応障害・てんかんなど

発達障がい…ADHD(注意欠陥障害)、学習障がい、アスペルガー、自閉症など

身体障がい…聴覚障がい・視覚障がい・肢体不自由・内臓の障がいなど

知的障がい…自閉症やダウン症による知的な遅延など

障害者総合支援法の対象疾病・難病

 

就労支援の対象になる障がいは、必ずしも身体障害者手帳や療育手帳などを必要とせず、サービスの受給者証があれば受けることができます。

そのため、より多くの方が対象となっています。

障がいは、社会生活を送る上でサポートを必要とする「特性」です。

人の性格が十人十色であるように、障がいの特性も人によって異なります。

つまり、受けるべきサポートの内容も、画一的では良い結果が得られないということです。

 

就労定着支援を受けるべき方の中には、まだ就労定着支援の存在をご存じない方も少なくありません。

就労移行支援などのサービスも受けていない、という方もたくさんいます。

これまで成長し、教育を受けてきた中で障がいがある、精神病や難病があると指摘されたことがなく、「なぜ仕事が長続きしないのだろう」と悩んでいる方も大勢いるのです。

そこで、どのような方、どのような悩みを抱えている方が、就労定着支援を受けるべきなのか、ご紹介します。

どんな仕事が向いているのか分からない

まず、どんな仕事が自分に向いているのか分からないという方もたくさんいます。

そういった方は、まず就労移行支援を受けてから、就労定着支援を受けることがお勧めです。

これが初めての就職活動という方にとって、自分に向いている職業をすぐに選び出すことはかなりの難題でしょう。

また、統合失調症やうつ病を発症して以前の職場を離れたという方の中には、前職と同じ職種で病状が悪化してしまう方もいます。

まずは自分が今、どのような状態なのか、どういった特性があり、何ができて何が苦手なのかを見つめなおすことで、向いている仕事も少しずつ分かってきます。

スタッフと話し合いながら自分を見つめなおす作業なので、つらい気持ちを心の中に閉じ込めてしまう必要もありません。

気になること、不安なことはどんどん質問してください。

また作業のトレーニングや企業見学・実習も行うので、実際に仕事に向き合いながら楽しく続けられる仕事を探すことができます。

また就職してからも不安はつきもの。

そんなときも、就労移行支援とバトンタッチした就労定着支援で、相談や話し合いなどしっかりサポートしていきます。

自分の長所や短所、障がいや難病の特性、自分の性格が把握できていない

自分自身を客観視して、長所や短所を浮き彫りにさせたり、障がいや難病のもつ特性、自分の性格把握をしたりすることも、ひとりでは難しい作業です。

自分に甘くなってしまう人、逆に自分を卑下してしまう人など、さまざまです。

これまで障がいに全く気付かず、就職でつらいことに直面して初めて障がいの診断が出たという方にとっては、障がいを知ることからスタートする必要があります。

障がいや難病などの特性と性格は混同しがちですが、スタッフや仲間と話し合ったりコミュニケーションを取ったりするうちに、気づきを得ることも。

自分をよりよく知ることで、長所や短所も分かり、短所を長所や強みとして活かす方法なども少しずつ身についてきます。

仕事が長続きしない

仕事をしたいという気持ちがあり、実際に就職をしても、なぜかひとつの職場が長続きしない、というお悩みも少なくありません。

しかし自分のことを客観的に見て、長続きしない理由を探り出すことは、誰にとっても難しい課題です。

そこでまずディンクル就職支援センターでは、スタッフが寄り添いながら長続きしない理由をご利用者様の障がいや難病の特性や、仕事の向き不向きなど、多角的に分析します。

仕事が長続きしない理由の分析をしたら、さらに就労移行支援事業で対応策をともに考え、必要な訓練・トレーニングの計画を立てます。

またご利用者様に合った職種・職場をともに探り、実習などを経て就職へと進んでいきます。

無事就職し、6ヶ月が過ぎたら就労定着支援に移行、職場への訪問や定期的なモニタリングを行って、悩みや困りごとがないかをチェックします。

仕事の悩みを相談したいのに相談相手がいない

仕事の悩みがあるけれど、家族に相談すると心配されたり叱られたりするからできない、という方もいます。

また上司や同僚など、会社の人にうまく悩みを相談できない方も。

そんなときは、まずディンクル就職支援センターにご相談ください。

困った時にすぐ電話をしたり、スタッフの訪問時やモニタリングの際にお話しても構いません。

就労定着支援のディンクル就職支援センターは、みなさんのお仕事に関する相談を受け付けています。

もっとも良くないことは、悩みを相談できるディンクルを思い出すことなく、自分の心の中に無理やり押し込めてしまうことです。

ディンクルはみなさまの秘密を他者に漏らすことはありません。

またご利用者様の希望や、より良い解決のために、職場の上司や同僚のみなさんとの話し合いの場を設けることも可能です。

どんなささいなことでも構いません。

仕事で悩んでいるときは、まずディンクルを思い出してください。

いつも職場での人間関係やコミュニケーションがうまくいかない

何度か就職を繰り返しているけれど、いつも人間関係やコミュニケーションの問題で仕事を辞めてしまうという方も、一度ご相談ください。

コミュニケーションの問題の根底に、発達障害などが潜んでいることがあります。

ディンクルでは、まずは発達障害の有無を専門医にチェックしてもらうところからスタートすることも可能です。

発達障害や精神障害などが見つかれば、就労移行支援を受けてコミュニケーションのトレーニングを受けることが可能です。

コミュニケーションのトレーニングは、気持ちの良い挨拶からスタートし、職場で重要となる報連相(報告・連絡・相談)などに発展していきます。

その中で、ソーシャルスキル(社会生活技能)と呼ばれる、さまざまな場面や状況を想定したやりとりも学びます。

トレーニングを続ける中で、自身の障がいの特性を知り、なぜコミュニケーションが取りにくいのか、人間関係がうまく行かなかったのかなども分かってきます。

コミュニケーショントレーニングを積んで就職、就労定着支援に移行したあとも、人間関係やコミュニケーションに関する相談や、見直しなども行えます。

生活リズムが不安定になりやすく体調が崩れやすい

発達障害や精神障害をお持ちの方の中には、昼夜逆転生活になってしまったり、悩みごとを考えているうちに眠れないまま朝になってしまう、という方が多くいます。

生活リズムが不安定になりやすいと、体力や免疫力も低下しやすく、自律神経も乱れがちになります。

体調不良は精神的な不安定にもつながりやすいため、生活リズムを整えることはとても重要なことなのです。

ディンクルでは就労移行支援でタイムカードを使った生活リズムづくりを行うほか、就労定着支援においても、生活リズムの乱れがないか、こまめにチェックを行います。

もし生活リズムが崩れている場合は、その原因をつきとめ、根本的な問題解決ができるように、ご利用者様・職場の橋渡しとなるなどサポートをしていきます。

過度にに落ち込んだりイライラしてしまう

ちょっとしたミスで過度に落ち込んだり、相手の言葉にいちいちイライラしてしまうこともよくありますよね。

そんなときも、ディンクルにご相談ください。

スタッフが相談に乗るほか、職場やご家族、医療機関などの橋渡しをして、落ち込まずにミスのカバーをして前を向く方法などを考えていきます。

さらにアンガーマネジメントなど、イライラをうまくいなすトレーニングを行うなど、自身もつらくコミュニケーションにも悪影響を与えるイライラ解消につとめます。

職場に障がいや難病について伝えるべきか、どう伝えたらいいのか分からない

職場には、どこまで障がいや難病のことを伝えればよいのか、どう伝えればよいのかは、とても難しい問題です。

ディンクルにご相談いただければ、職場の上司の方にご利用者様の特性をすぐに理解してもらえる資料の作成も行います。

障がいや難病の特性や、ご利用者様の苦手なこと、得意なこと、声の掛け方など、周囲の人に知ってもらえるだけでさまざまな問題が解決するポイントはいろいろあります。

就労定着支援は、働く側だけでなく企業側にとってもメリットが大きい

就労定着支援は、働くご利用者様だけでなく、雇う企業側にとってもメリットの大きなサポートです。

企業側は規模に対して就業させるべき障がい者の人数割合が決まっていますが、障がいや難病を抱える方とのコミュニケーションがうまく取れないと、離職率上昇の原因になってしまいます。

就労定着支援を活用していただき、社員のみなさまに障がいや難病の特性や、コミュニケーションの取り方を知ってもらうだけで、社内の雰囲気はjぐっと違ってきます。

みんなが働きやすい、インクルーシブな職場づくりにも、就労定着支援は大いに役立つのです。

仕事を続けることに不安を感じたら、ディンクルの就労定着支援にご相談ください

就職して新たな職場で働き始めることは、誰にとっても緊張するミッションです。

障がいや難病を抱えていて、体力やコミュニケーションに不安があるという方にとって、より緊張がつのることは想像に難くありません。

そんなときにはまずディンクル就職支援センターの就労定着支援を思い出してください。

1人で悩まず、困りごとを一緒に考え、解決の方法をともに探っていきましょう。